【2022年最新事情】ライブコマース先進国・中国における市場規模や現状を徹底解説

「ライブコマース」とは「ライブ配信」と「Eコマース」を掛け合わせた販売手法、すなわちリアルタイムで商品を紹介する映像と音声を届け、視聴者にインターネット上で商品を購入してもらう手法です。

従来のECサイトでは、テキストや画像のみで商品情報を伝えていたのに対し、ライブコマースでは映像と音声でより詳細な情報を伝えられるようになりました。

それだけではなく、視聴者からの質問やコメントにリアルタイムで回答することができるため、視聴者の不安を解消し、購買意欲を刺激することが可能です。

こうした点が、消費者から評価され、中国のライブコマースは拡大の一途をたどっています。

今回は、中国におけるEC・ライブコマースの市場規模、中国で市場が急拡大している理由、中国のライブコマースプラットフォームなどについて解説します。

中国における市場規模

EC市場

中国は、世界最大のEC市場。 2020年、中国のEC小売額は約2兆2,970億ドルに達しました。

中国国家統計局などの発表によると、2020年の中国のEC小売額は前年比10.6%増の11兆 7,601 億元(1元=約16円換算、約188兆1,616 億円)に達し、小売総額に占めるEC小売額のシェアも30%まで拡大。

2021年には前年比 21%の成長が予想されており、中国のEC市場は引き続き拡大していくことでしょう。

出所
中国EC市場と活用方法

ライブコマース市場

中国におけるライブコマースは、大手EC企業が参入したことで一気に拡大しました。

KPMGとアリババ集団傘下のアリ研究院が発表したレポート「1兆元市場に向かうライブコマース」によると、ライブコマースの市場規模は、2020年は1兆元を突破し、2021年も急成長して1兆9,950億元(1元=約17円換算、約33兆9,150億円)にまで拡大すると言われています。

中国インターネット情報センターが発表したレポート「第47回中国インターネット発展状況統計報告」によると、2020年末時点のライブコマースの利用者数は3億8,800万人でインターネット利用者の39.2%を占めています。

また、中国商務部によると、2020年上半期のライブコマースイベントの開催回数は1,000万回、ライブコマースで活躍するキャスターは40万人、視聴回数は500億回、販売商品は2,000万アイテムを超えたとされています。

出所
KPMG、アリ研究院「1兆元市場に向かうライブコマース」ライブコマース、健全な発展を見据えて(中国)中国のライブコマース、2021年に2兆元規模へ

中国ライブコマース市場が急拡大している6つの理由

中国でライブコマース市場が拡大している理由として、以下の6つが挙げられます。

疫病の影響

SARSやMARS、そして今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、リアル店舗での売上が見込めず、デジタルシフトするようになりました。

特にコロナ禍においては、外出自粛で店頭で直に手に取って商品を確認できない状況が続き、商品の情報をより詳しく知ることができるライブコマースの需要が増大しました。

偽物の流通

中国ではブランド等の偽物が市場に多く出回っており、「買ってみたら偽物だった」ということも発生しやすい状況です。

したがって、他の人の口コミやインターネット上での議論などを見て購入を決める傾向があります。

企業に対する信用度が低いため、人への信頼度を通した物の購入が発展しました。

中国のKOLの影響力

KOLとは、“Key Opinion Leader”の略で、SNS上で影響力の大きいインフルエンサーのこと。

KOLのSNSアカウントには数百万人〜数千万人のフォロワーがおり、彼らの影響力を用いたマーケティングが発展しました。

中国では偽物や低品質な商品も多く流通する中、自分で商品を吟味する手間が省けるため、「信頼しているインフルエンサーが良いと言っているものを買う」という購買行動が起こりやすい状況です。

国土の広さ

人口約14億人の中国。

黎明期は北京、上海、広州など沿岸都市中心でしたが、今では内陸の農村部にもECが拡大し、中国全土で定着しています。

リープフロッグ型発展

リープフロッグを日本語に訳すと「カエル跳び」

リープフロッグ型発展とは、既存のインフラが整備されていない新興国において、新しいサービスが先進国の歩んできた技術進展を飛び越えて一気に広まることを意味します。

日本やアメリカなどでは、スーパーマーケットやショッピングモール、コンビニエンスストアまで実際の店舗が充実していましたが、中国ではそうではありませんでした。

リアル店舗の整備という段階を飛び越えてECが発展、リープフロッグしたのです。

5Gの出現

中国では2019年に5Gの商用時代に突入しました。

5Gは「超高速・大容量」「低遅延」「多数同時接続」が特徴で、タイムラグ無しで配信者と視聴者がコミュニケーションを取ることや高画質でリアリティのある映像を配信できるようになりました。

中国のライブコマースプラットフォーム

中国では、大手EC会社が提供するプラットフォームとライブ動画配信プラットフォーム、そしてSNSの大きく分けて3種類のプラットフォームが存在します。

ライブコマースのために新たにアプリをダウンロードするのではなく、数億人が普段から使っているアプリでライブコマースも実施されているため、中国国内で浸透しています。

ECプラットフォーム

①淘宝網(Taobao)

大手アリババが提供するBtoC&CtoCのライブコマースプラットフォーム。会員数は2020年3月に8億4600万人を突破し、中国国内で最も使用されています。

②天猫(Tmall)

同じく大手アリババが提供するBtoC型プラットフォーム。出店審査が厳しく、企業のみしか出店できないため、高品質と正規品保証で消費者の信頼を獲得しています。

③京東 (JD.com)

独自の物流ネットワークによる、配送スピードの速さが特徴。PC・デジタル家電の販売に強みを持っています。

④小红书(RED)

行吟信息科技(上海)有限公司の運営するプラットフォームで、AmazonとInstagramが融合したアプリと称されています。ユーザー数は現在約3億人。利用率が最も高い年齢層は25〜34歳で38%、女性が88.37%で、中国の若い女性に人気のアプリです。

動画配信プラットフォーム

⑤抖音(TikTok)

日本でも人気のTikTok。中国版にはライブコマース機能があり、配信を見ながら商品を購入することができます。1日あたりのアクティブユーザー数は6億人で、中国のネットユーザーのほぼ半数が抖音を毎日利用していることになります。

⑥快手(KuaiSho)

中国国内では「TikTok」の最大のライバルとして人気のアプリ。月間アクティブユーザー数は10億人を突破しています。ライブコマースの取引額としては、TikTokよりも上回っています。

SNS

⑦微信(WeChat)

月間アクティブユーザーは11.3億人。中国最大級のメッセンジャーアプリです。近年ライブコマースも実施できるようになりました。

中国のライブコマースはとにかく「安い」

中国のライブコマースの特徴の1つとして、販売金額が安く設定されていることが挙げられます。

元々中国のEコマースサイトでは、頻繁なキャンペーン開催や極端な値引きが行われますが、ライブコマースの場合、クーポン配布や共同購入によって50%以上の大幅な値下げがあるなど、店舗やAmazonなどで購入するよりも安い値段設計になっています。

安く買えるので視聴者が多く、企業側とPRとしてライブコマースを積極的に活用しています。また、KOLにも売上マージンが発生するため積極的にPRします。

中国で最も物が売れる日

EC最大手アリババグループの「独身の日(双11)」売上高は全世界のトップニュースになるので、聞いたことがある方も多いと思います。

「独身の日」とは、毎年11月11日に開催される世界最大のEC商戦で、毎年大きな取扱高を記録しています。

アリババグループが「独り身で家族や恋人と外に出かける予定のない人は安売りをするのでネット販売を楽しんでください」と販売キャンペーンを打ったのが大ヒットし、現在では様々な企業が参入する国民的イベントに成長しました。

アリババグループの2021年の期間中(11月1日〜11日)の取扱高は5403億元(約9兆6000億円)。セールには過去最多の29万ブランドが参加し、取扱高は過去最高を記録しました。

また、業界2番手の京東もセール期間中の取扱高が3491億元(約6兆2357億円)となり、過去最高を更新しました。

売上の背景には、KOLの李佳琦氏(Austin)と薇婭氏(Viya)の大きな貢献があります。

2人の当日売上は、李佳琦氏(Austin)が106.53億元(約1917億円)、薇婭氏(Viya)が82.52億元(約1485億円)という結果となりました。

ライブコマースによって購入する人がいかに多いかということが、お分かりいただけるかと思います。

今後の展望

中国消費者協会が2020年3月末に発表したライブコマース消費者調査によると「ライブコマースで買う体験をしたい」と回答した中国の消費者は約8割にのぼることから、中国におけるライブコマース市場は今後も成長していくことでしょう。

中国での成功事例を参考に、今後世界的にも広がり、日本でも拡大していくことが予測されます。

商品の売上アップや企業の認知度向上などさまざまな効果があるライブコマースの導入を検討されてはいかがでしょうか。

ライブコマースは新しい販売手法として大きな可能性を秘めていますが、中国との状況の違いもあり、実施すれば必ず成功するというものではありません。

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