ライブコマースの目的を決めた後は、具体的な「ターゲット」を決めていきましょう。これから行う配信を「一体誰に見てほしいのか」です。
ここを外して、「視聴者は集まったが、売上につながらない」事例は非常に多いため、ライブコマースを考える際には必ずご一読ください。
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ライブコマースのターゲットを決める重要性
ライブコマースでターゲットを決めるのが非常に重要な理由は、ターゲットの属性によって、あらゆる施策が変わってしまうからです。
たとえば、ライブコマースで出演するインフルエンサーをキャスティングする場合を考えてみます。
例えば視聴者のターゲットを以下のように想定したとします。
・子育て中で、時短家事に興味が強い、30代女性
・一人暮らしで、丁寧な暮らしに興味が強い、30代女性
一見どちらも「30代女性」ですよね。ただ、彼女らが求めるものによって誰をキャスティングするか大きく変わってきます。
インフルエンサーといっても、それぞれが発信する世界観やメッセージは大きく異なり、それによってそのインフルエンサーのフォロワー・ファンも全然違った人たちになるからです。
ではどのようにターゲットを設定すればよいでしょうか?
ライブコマースのターゲットの基本は「商品ターゲット」
基本的な考え方としては「ライブコマースのターゲット」=「商品ターゲット」です。せっかく視聴者が集まっても、その先で商品が売れなくてはコマースとしての価値はありません。
「じゃあ、商品の企画会議で設定した商品ターゲットを、ライブ配信のターゲットとしよう」と、そう考えるのは、ちょっと待ってください。
「現実」から商品ターゲットを考えるべき理由
すでに販売実績がある商品やサービスで調査してみると、「企業側が想定していない人」がメインの購入者であることがよくあります。
たとえば「本当は10代〜20代の独身男性に買ってほしくて企画した商品にもかかわらず、ほとんどの購入者は30代の既婚女性だった」というようなことです。その場合は、「なぜ30代の既婚女性に売れるのか」を調査・分析したうえで、ライブコマースのターゲットを「30代の既婚女性」に変えることを検討してください。
売れるところをわざわざ避ける理由はほぼ無いはずで、まずは売れるところから売るのが鉄則です。
したがって、まず最初に「商品企画時点でのターゲット」を確認し、販売実績があれば販売データなどを参考に「実際の購入者」を確認し、ターゲットの検討をしていく必要があります。
「現実」から商品ターゲットを考える方法
購入理由などを知るためには、商品公式インスタグラムのストーリーズで質問をしたり、購入者限定イベントやダイレクトメッセージ、謝礼付きのアンケートを使ってヒアリングすることも有効です。
・どこで商品を知ったのか
・なぜ、類似の他社製品ではなく、自社の製品を買ってくれたのか
・どう使おうと思っているか
など、自社での企画段階で見えて来なかった商品やサービスの良さが見えてくるはずです。その購入理由などが理解・納得できる内容であれば思い切って商品ターゲットを大きく変更することを検討してみてください。
この商品ターゲットを考え直すにあたって注意してほしい点があります。
注意:おそらくそのターゲットは広すぎる
「この商品のターゲットはなんですか?」とライブコマースをしたい企業にヒアリングするとよく返ってくるのが「30代女性」といった性別や年齢のみの回答ですが、これだけでは情報は不十分です。
「30代女性」と言っても、
・結婚している/していない
・子どもがいる/いない
・仕事をしている/していない
など、さまざまなライフスタイルの人が混在しています。
現在のライフスタイルの中心が何か、どこにお金や時間を一番使えるのか(使いたいのか)などによっても商品に興味ある/ないや、商品選定基準などが大きく変わってきます。
たとえば、美容にこだわっている「30代女性」であれば、化粧水の他にも、導入美容液・保湿美容液・乳液・アイクリームなどかなり多くのアイテムを使ってスキンケアをおこないます。
しかし、まだまだ小さくて手がかかる子供のいる「30代女性」は、お風呂上がりのスキンケアの時間が全然ありません。なので、できるだけ時短でパッと終わらせられるオールインワンアイテムなどのスキンケア商品が人気となります。
「30代女性」と言っても様々です。上記の例ひとつとってみても、性別や年代で一括りにターゲット設定するのでは、不十分であることがおわかりいただけるかと思います。
だからこそターゲットは広く設定しすぎず、あえて「絞り込む」ことが重要です。
ターゲットを絞っても大丈夫?
「ターゲットを絞ると、視聴者が減ってしまうのではないか」と思われることもあるかもしれません。
ただ、実は逆で、「ターゲットを絞る方が視聴者は増える」ことがほとんどです。
企画について詳しくは別の記事で詳しくご紹介しますが、そもそもライブコマースで企画するべきはジャパネットたかたのような「商品を売るためだけの番組」ではありません。商品を売るためだけの企画だと、大体が面白くないのでネットフリックスやYouTubeなどの娯楽に負けてしまいます。
無料もしくは格安で時間をつぶせる現代であるからこそ、しっかりと興味を強くひきつけるような企画内容にしましょう。そのためには、視聴者をきちんと絞り込む必要があります。
まとめ:ライブ配信のターゲットは「狭く」「より具体的に」
それでは、ここまでの話を簡単にまとめていきましょう。
まず、ライブ配信のターゲットは必ず決めましょう。なぜならターゲットによって、ライブコマースのあらゆる施策がガラッと変わってしまうからです。ターゲットは全て施策の「起点」です。
ターゲットの設定の仕方は以下の通りです。
1.基本は商品ターゲットから考える。商品ターゲットを確認してみる
2.商品やサービスに販売実績がすでにあるなら購入者のデータなどを調査する
3.商品ターゲット=実際の購入者であれば、そのままライブコマースのターゲットにする
4.商品ターゲット≠実際の購入者であれば、まずは実際の購入者をライブコマースのターゲットにする
繰り返しになりますが、ライブ配信のターゲット設定はかなり重要です。ターゲットが固まらないまま、企画やインフルエンサーの起用をすると大失敗し、費用や手間が無駄になってしまうことも多々あります。ターゲットは全ての施策の「起点」です。
もしターゲット設定に悩む場合には、当社でご相談に乗ることもできますので、よければ一度気軽にご相談くださいませ。
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